外構と職人とは・2

皆様こんにちは。

 

前回の「外と外構と私」の続きとしまして、私がこの仕事を始めて新たに知ったもう一つのことをお話ししたいと思います。
率直に言いますと、「先読み」です。
単純に、手順としての先読みであれば、「①の作業を行っている間に②・③以降の作業も頭の中で段取りをしておくことで、作業をスムーズに進める事」だと思います。


しかし、この仕事ではそこに「人」が入ります。
「一人で仕事をしているわけではないのだから、当然なのでは?」と思う方もいると思います。
ですが、皆様が仕事をされている時、その他の人は「いつ」関わりが出てきますでしょうか?
10分後だったり、1時間後だったり、数日後だったり。
ですが私達は秒単位で関わってきます。それはまさにスポーツが如く、チームプレーが必要になってくるのです。
サッカーやバレー等、常にどこに誰がいて、どんな行動をするのか、それがまとまって始めてチームとして機能する。
そういった事が求められるのがこの仕事でした。


私は前回で以前は工務店にいたとお話しましたが、その前は設計事務所に勤めていました。
工務店・設計事務所、どちらも私がいたところでは瞬間的な他人との連携は要求されない仕事でした。
また、学生の頃やっていたのは弓道でしたので、その頃も他人の気持ちを汲む必要性のある場面は多くはありませんでした。
つまり、今までずっと自分とだけ向き合っていれば良かった私にとって、この「先読み」も非常に難しいことなのです。
「①の作業を行っている間に②・③以降の作業も頭の中で段取りをしつつ、仲間の作業を確認しながらその時の最善の作業を臨機応変に行う。」これが私達のチームプレーとなります。

 

例として上げるなら、「カーポートの材料を、組み立てを想定して開封しながら親方の作業を滞らせることなくその先の作業に支障がないように市村さん(もうひとりの仕事仲間)の作業がやりやすいようにカーポートを組み立てる」といった感じでしょうか。
この中身が毎秒更新され続けるので、視野が狭いとどうしようもありません。
一つのことに集中するのは得意なのですが、全ての事に意識を持っていくのはとんでもなく苦手なので、以前よりマシになった今も苦労が耐えません。
前回の「身体を動かす力」と今回の「視る力」、これまでの自分と180度違う力が必要なことの仕事で、私は大きく変わりました。今も途中ですが。
これからもさらなる高みを目指して頑張ります!